「ジュリエットなのっ!!」



『はあっ!?』


「といっても現代日本風にアレンジしてあるから、役名はジュリエットじゃないらしいけど」


『いや、そうじゃなくて……

ジュリエットって女の子ですよ?』



なんで男がジュリエット……?

いや、まあ本当は女なんだけどさ……。



「あら、そんなの別にいいじゃない。

シェイクスピア舞台の俳優はみんな男性だったんだから」


全然良くないっ!!



「でも良かったわ~♪

これでレインガーデンの人気上昇間違いなし。

ついでに私の仕事も楽になるし♪」


『えっ?

あの、それどういうことですか?』


「あら、言ってなかったかしら?

このドラマ、レインガーデンのメンバー全員が出ることになってるのよ」


『ひぇ~~!!

聞いてませんよ、そんなこと』


「まあ、いいじゃない。

あなたもメンバーの子が相手なら仕事やりやすいでしょう?」


まずい。

何かとてつもなく嫌な予感がする……。



『あ、あの、ちなみにロミオって……?』