『わかんない。

私もあの切り替えの早さにはついていけないや』


「まあ、あんたはイケメン見慣れてるもんね。

一族そろって芸能人なもんだから、お兄さんのグループの人とか、いとこくんとか、イケメンの知り合い数えたらきりがないでしょ?」


『んー、まあね。

でも、お兄ちゃんのグループの人にはあんまり会ったことないよ?

きちんと紹介してもらったことないし』



今にして思えば、紹介してもらってなくて良かった。

女だってバレてたら仕事しにくいもん。



「でも、あんたモテるのに全然彼氏つくらないよね。

まあ、天然だから仕方ないか」


モテるって私が?

ご冗談を!!

天然ってなに?



(はあぁ……。

奏が彼氏つくるのはまだまだ先か ←by 由梨亜)



付き合いの長い由梨亜は奏の考えていることなどお見通しで、奏の無自覚・天然具合のひどさを思って、ひとりため息をついたのだった。