午後2時30分。



『おまたせ~』


「遅いっ!!」


会った瞬間、超不機嫌。


「ごめん、出るときにバタバタしちゃって……」


『遅刻は遅刻だろ』


謝罪の効果もなく、機嫌は直らぬまま。

もちろん今、私の目の前にいる超不機嫌男とは遥のことである。


『だからごめんって言ってるでしょう?

わざと遅れてきたわけじゃないんだから、そんなに怒らなくてもいいじゃん』


悪気はないと頬をふくらませる私。


「言い訳はいい。

行くぞ」


一人で歩き始める遥。


『あっ、待ってよ!!』


慌てて遥のあとに続く。



もう、置いていかなくたっていいじゃん。


なんて心の中で悪態をついていたその時……?