清龍の射抜くようなまっすぐな視線に戸惑う。


「その坂上って男なのか?

お前は毎朝そいつに起こしてもらってるのか?」



話が見えない。

けれど清龍は真剣な目で私を見つめ、質問に答えるよう迫っていた。



『えっと……、坂上さんは男の人だよ。

毎朝起こしてもらってる……』


清龍の顔が苦痛に歪んだ。

瞳には悲しみの色が浮かんでいる。



『……でもね、坂上さんは家族っていうか、ウチの執事さんで、私にとっておじいちゃんみたいな存在なんだ。

家族みんな忙しくて、私のこと構ってくれなから……』



ガバッ。


……えっ?



突然、抱きすくめられた。

目の前には清龍の胸板がある。