『私、こういうの初めてかも……。

友達と来たこともないし……』


「もしかしてこういうの嫌だった?☆」


階段をくだっている途中、私の手を引いて前を歩いていた由依が急に止まり、後ろを振り向いて言う。

不安そうな顔つき。

メガネの隙間から見える潤んだ上目遣い。



『……う、ううんっ!!

大好きだよ、こういうの//』


過激な可愛さに頬を染めて言う。



「良かった~!!

あっ!!

あそこのクレープ屋さんのクレープ、すっごくおいしいんだよ?

行こう!!☆」


にっこり微笑んでそう言うと由依は待ちきれないとばかりに走り出した。


『……う、うんっ//』


キラキラフラッシュが見えそうな由依の笑顔に心臓を鷲掴みにされながら、私は由依の後を追った。