真実も啓人もあえてなにがあったか聞いてこないけど
それでもこうやって俺に欲しい言葉を与えてくれる。
こうやって影で支えてくれる人の為にも
こんな自分勝手でわがままな俺の隣で
無理をしながらも笑ってくれてる人の為にも
俺は、俺なりのちゃんとした答えを出さなきゃいけないんだ。
「あ・・・・・・。」
声がして振り向くと
詩音が立っていた。
「あ、詩音。」
「裕太・・・。どうしたの??こんなところで。」
詩音は少し目を逸らして言った。
「いや・・・あ、でもちょうどお前に用があって。」
「あたしに??」
「・・・あのさ、修学旅行の3日目、真実と啓人も一緒に4人で回らないか??」
「え??」
「真実がそう提案してきたんだよ。
啓人も賛成してるし、あとはお前だけなんだけど・・・。」
なんだか・・・・・
詩音にとんでもないことを言ってしまいそうで口を開くのが怖くなる。


