「・・・ほら!!帰るぞ!!」
はっ!!
裕太の言葉で我に返る。
っていうか・・・
「なんであんたと一緒に帰るの??!」
「いいじゃんかよ。どうせ家同じなんだしさ。」
「同じじゃない!!隣なの!!」
「同じようなもんだろ。」
「やだ!!絶対い・や・だ!!」
「てめぇ・・・!!
俺だって人間なんだから傷つくんだぞ!!」
「へぇ〜。あんたって人間だったんだぁ!!」
「て・・・てんめぇ〜!!詩音だって火星人だろ!!」
「は!!?それは裕太でしょ!!」
ぎゃあぎゃあ言い争いながら靴箱へと向かう。
みんなクスクス笑いながら遠巻きにあたしたちを眺めている。
その中にあの人もいて
あたしたちのことをじぃ〜っと見ていたことに
あたしはちっとも気付かなかったんだ—・・・。


