「じゃあ、話して貰おうか?」


お昼に私と泉は、屋上にきた。


当たり前に穴場だから。


「実はね。
晋平からのお願いでね。」


「えっ?
晋平くん?」


泉は、急に頬を赤らめた。


「バスケ部の先輩から頼まれたんだって。
てか、晋平じゃないけど、泉が気になる人がいるんだって。」


「えっ?
き、気になるって、なに?」


泉は、慌てだした。


自分が騒ぐのは好きだけど、好意を持たれるのは苦手なんだよね。


「だから、晋平からのご指名。」


「私、無理だよ。」


一気に暗くなっちゃった。


泉は、愛されるのが苦手だから。


てか、男を信用してない。


男は、二股や浮気する者だと最初から諦めてる。


泉が初めてつきあった男のせい。


だからと言って、男嫌いじゃない。


それは、よかった。


泉のすべてを受け入れる男さえ現れてくれれば。