そんな私の涙を拭い取ってくれた。


『泣くなよ。』


『嬉しくて。』


そんな私の言葉に微笑んだ晋平。


私も微笑み返した。


『珠李』


私の名前を呼んで優しくキスをしてくれた。


『幸せだね。』


『あぁ。』


私と晋平は、お互いの存在を確かめるように抱きしめ合った。


『ずっと一緒だよ。』



『当たり前。
でも、どうしたら....』


晋平が私から離れた。


『なに?』


『俺と珠李が離れられない絆が欲しいな。』


『絆?』


私には、わからなかった。


お互いの想いだけじゃダメなのかな?


『誰にも邪魔できないくらいの絆さえあれば、なにがあっても離れられないだろ?』


誰にも邪魔できないくらいか。


それなら、欲しいかも。


不安で不安でたまらない時があるから。