「昨日の女の子、誰だよ。」


佐助が、周りなんか気にせずに聞いてきた。


てか、女たちが、『女の子』に敏感に反応したのは気のせいか?


「誰でもいいだろ?」


俺と珠李の事情を知らない奴に教える必要は、ない。


「えぇー。
晋平に彼女ができたら、ビッグニュースなのに....」


なんで、佐助が拗ねるんだよ。


わけわからん。


俺にとっての珠李の存在は、話したところで理解できないだろ?


お互いがお互いにとって、大切な存在なんだ。


けど、俺と珠李には、どうやっても乗り越えられない壁があるんだ。


常識やモラルなんて無視したい。


けど、珠李は、そんな事を望まないから。


だから....