次の日の朝の教室で。


「若林さん、ちょっといいかしら?」


ちょっと気品があって、強気な女の子に声を掛けられた。


「えーっと、なんですか?」



「牧野 晋平くんとは、おつきあいしてるんですか?」


「「えぇー」」


彼女が、そう聞くと周りからはビックリしたように声を上げた。


「つきあってないけど?」


彼女は、なにを知ってるんだろう。


「昨日、抱き合ってたんでしょ?」


「あぁー。
それか.....」


やっぱ、見られてたんだ。


どうしようかな?



私は、暢気だった。


てか、どう転んでも私は、晋平の彼女にはなれないから。



「事実なのね?
じゃあ、どうしてですの?」


問いつめるように聞く彼女。


なぜ?



「あなたは、晋平のなに?」


答える気はない。


ただで教えるとかないから。


「.....ファンですけど、なにか?」


開き直り?