そんな樹は、3年の月日を海がいないのを寂しく想いながらも、勉強とバイトに没頭していた。


たまに友人から誘われた合コン等は、全て断っていた。


変わらず海だけを想っていたからだ。


けど、諦めかけていた。


1年ならと意気込んでいたのが、3年と延びたから。


そして、樹には、泉から連絡をした。


『漣、愛しのうっちゃんが帰ってくるよ。』


珠李から、晋平を通じて連絡してあげようと思っていた。


けど、泉が、今でも連絡を取り合っていたのが発覚。


まあ、泉と樹は、中学が同じだから不思議ではない。


泉から連絡を受けた樹は、いつもにはない動揺を見せた。


そんな樹に、海が到着する日と飛行機の便を伝えた。


当初、女の子だけで行こうかと悩んでいた。


けど、海が一番喜ぶのは、樹が迎えに行くこと。


みんなは、泉や愛から聞いて知っていたからだ。


樹の変わらぬ海への想いを。


そして、海の樹に対する想いも。