「やっぱ、珠李がいたら違うな。」


晋平は、ご機嫌だった。


よかった。


まだ、続けてくれる。


私は、怖かった。


いつすべてを投げ出してしまうか。


そんな事、するわけないって思ってる。


けどね。


晋平には、守るべきものがないから。


それが、晋平を弱くさせる。


「晋平は、やっぱ頑張れるんじゃん。」


私は、晋平に笑顔で言った。


「あぁ。
珠李、ありがとう。」


「よしっ。
今日は、晋平の好きなオムライスにしようか?」


「おっ!
いいねぇ〜。」


こういう時間が好き。


私と晋平は、マンションに2人暮らし。


最初は、家から学校に通ってた。


けど、晋平の家族が転勤とかいろいろ事情があって、私も一緒に暮らすことになった。


それに、私が通う学校から近くなるからいいかなって。


晋平が心配だったのもあったけど。


学校が違うとこんなにも会わなくなるだなんて。


だから、私は選んだ。