「若菜、座れば?」


部屋に入り、俺は、自分的な部屋の中での定位置であるベッドに座った。


若菜は、どこに座っていいかわからないのかドア付近に挙動不審気味にたっていた。


「う、うん。
けど.....」


戸惑いすぎじゃないか?


「けど、なんかした?」


俺は、ゆっくり聞く。


だって、あんまり追い詰めると若菜は逃げそうだから。


「私、男の人の部屋に入るの初めてだから。」


予想通りに嬉しい言葉。


「俺もこの部屋に女の子いれるの初めてだけど?」


「えっ?
珠李さんは?」


若菜、驚きすぎじゃないか?


「珠李?
入らないよ。
だって、リビングで話せばいいし。」


必要性ないんだよ。


「本当に本当?」


若菜は、さっきまでの挙動不審を感じさせないぐらいの勢いで俺に近づいてきた。


「あぁ。
部屋に呼ぶ必要ないんだって。」