「凌太、どうしよ…」 愛しいあいつは泣き虫。 チビで気強いのに泣き虫。 「凌太、聞いてる?」 俺の名前をリピートして 鼻を啜る。 「聞いてるよ」 「ん…ヒドいでしょ?あたしの彼!」 愛しいキミには 愛しい人がいる。 分かってる、分かってる。 あいつを守れるのは俺じゃない。 何度も俺は自分に言い聞かせる。