「ゆっ、うやさっ…ぅあ!」


背後から声がして、振り返れば視界に映ったのが祐也さんだったから、私はビックリしてバランスを崩した。


すると瞬時に腰に手が伸びてきて…



「っと、あぶね」



祐也さんが支えてくれた。







う、うわ…

漫画のようなベタな反応をしてしまった…



そんな自分が恥ずかしいのか

違う意味の祐也さんに対する恥ずかしさか…







どっちにしても

自分の気持ちに気づく前ならこんな意識しなかったはずなんだけど…








こんな些細な事が

こんなに嬉しいなんて






好きってすごいね













「…未裕、なんかあった?」

祐也さんにそう聞かれて、ハッとした。



「あ、ううん。ありがとう…」


「何?なんか…変だよ?何かあったんでしょ?」



「なんにもない、なんにもない!とりあえず、中入ろ!!」



「…」



祐也さんはやっぱ鋭い…


後ろで黙られてるだけで、何もかも見透かされてる感じがしてハラハラするし…