少し…いや、かなり寂しく思いながら次の日、学校へ行った。
重い手つきで教室の入り口を開く。
ガララ…
「おはよ…」
「あっ、ミヒ」
「おい!」
ノンの明るい声は、榊の低い声にかきけされた。
「……。」
私は黙って入り口から踵を返した。
「そうはさせるか」
ぐいっ
「ぐぇ」
制服の襟に指を引っかけられてしまい、首がしまった。
「ちょ、ちょっと…何すんの?はなしてよっ!」
「無理。昨日の続き聞かせろ」
はぁ!?
「ノ…」
ノンに助けを求めようと振り向いた瞬間…
「ちょっとコイツ借りるぞ」
私の声を遮るように、榊がノンに言った。
「あ、うん。いいよ」
ノンー!!!??
こんな所では空気読まなくていいんだよー!?
と思っても、伝わるはずもなく…
「こっちこい」
厄介なものに捕まったなー…
「う゛ー… 」
腕を引っ張られながら、ノンのいる教室を後にした。

