to Home!!

「…そっかぁ、ルームシェアかぁ…いいな」



ノンがすごく羨ましそうに私を見た。


「な、何…?」



「家、行きたい!!」















…キタ────────ッ!!!!



若干くるとは思ってたけど!

嘘ついちゃったし!

さすがにこれは無理だ!



「あーっと…今、私が来たばっかで家とか片付いてないし、まだ汚いから多分北坂さんにダメだって言われてるんだよね…ごめんっ」



必死でこいた嘘っぱち。


バレちゃうかな…



ハラハラした数秒間は



「じゃあ仕方ないか」


ノンの一声でおさまった。




「北坂さんって下の名前何て言うの?」



…うっ



これまたややこしい質問だな…


今適当に言っちゃえば、次言うとき忘れてそうだし、うっかり「祐也さん」なんて言っちゃいそうだし…



祐也さん


祐也


ゆうや


うーん…





ゆう…でいっか。





「ゆうっていうんだって」


「へぇー、今何歳?」



…なんでこんな質問してくるんだろ…



「えっと…確か18歳」



「ふーん…」



ノンの表情からは何も読み取れない。



なんか考え事してる?




「ま、楽しそうで羨ましい」

「あ、うん!すっごい優しくてさ…」



それからは北坂ゆうさんの話をして盛り上がった。




──…



「んじゃそろそろ教室に戻ろ、ノン」


「うん」




2人が去った後の中庭で…






「北坂ゆうって…どう考えても北坂祐也じゃねーの?」



去年ここ卒業してった奴だ…