?
「いきなり…何?」
思考が停止していた私は、不意に失礼な言動をしてしまった。
のわぁぁぁー…
こんなこと言うつもりじゃなかったのに!!
「…は?今名前聞こうとしたんじゃねーの?」
私の台詞にピクリと眉をよせる彼。
うわぁ
これは
超不機嫌顔…なんですよね?
会ったばっかだから、仕草は読み取れない。
まぁ、この人…榊くんは分かりやすいんだけど。
「いや…名前きくとかじゃなくて…」
やんわりと否定しかけた時に、鋭い視線が私の頭を突き刺した。
グサッ…って、今音鳴ったんじゃないの?
って思うくらいの鋭さ。
「いや!!あ、あの!に、荷物は!ないのかと思いまして!!」
わぉ。
今度はカタコトに近い状態の喋りになっちゃったよ!
「は、はぁっ?お前っ…」
榊くんは口を手で覆いながら、私を指差す。
…?
あ、もしかして
「名前聞かれるんだと勘違いしたとか?」
ちょい自意識過剰だったりする?
この人。

