放課後になり、私はスキップしそうな勢いで帰路についていた。



「未裕ちゃん?」



後ろから名前を呼ばれ、聞いたことのある声に直ぐ様振り返る。



「金沢さん!!」



私の顔を見ると一瞬大きく目を見開いたが、その後に直ぐ笑った。



「え?何で笑ってるんですか?」



「ああ、ごめん。未裕ちゃんの笑顔が予想外に幸せ全開だったから」


まだ笑みを残したまま、そう言った金沢さん。



その一言に私は赤面する。


「祐也と上手くいったんだ?」



「…はい!」


祐也



その名前を聞くだけで

嬉しくなる。





「…なーんか、アイツが未裕ちゃんに惚れたの分かるわ…」



「え?」


「いや、なんでもないよ。それより、今日未裕ちゃん達の家、お邪魔していい?」




金沢さんが家に来たいと聞くのは珍しいなぁ…



「もちろんです!」


祐也さんも喜びそうだし、いいよね?