to Home!!



「……探した、…みひろ」


雨の中、

膝を付いて、ただ泣きじゃくる私の背に触れた

体温。



ゆっくり大きな手を背中にあてて、家に促してくれた。





体も大切だから

心配だから


いつだったか、この人に言われたような言葉を思い出した。




リビングに着いて直ぐ、座り込んだ私は背中から裕也さんに抱きすくめられる。

背中に触れる体温が

温かくて温かくて



涙が流れて止まらない瞳を閉じて感じた。




「……」

裕也さん…裕也さん……



声を押し殺して泣き続けた。




「榊に…泣かされた…?」


不意に耳元で言われて、私は慌てて首を横に振る。



「…なんて、俺が聞いたところで人の事いえねぇけどな」


そう言いながら腕に力を込める。




裕也さん…?


いつもと違う裕也さんだったから、涙が止まりかける。



「…ごめんな……」


裕也さんは私の肩に顔を埋めて言った。



何で謝るの?

裕也さん、この間も私にごめんって言ってた…。




「…ゆ、うやさん?」


鼻をずるずるいわせながら声を出した。



「俺がダメな奴だから…ごめん。」


…どういうこと?

わかんないよ…




「…裕也さんは、ダメなんかじゃないし、…私…謝られても分かんないよ…。」


「…未裕……?」


ごめんごめんって謝られてばっかじゃ、こっちまで悲しくなる。