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うっすらと目を開ける。
そしたら知らない天井が飛び込んできた。
「ん…ぁ、れ?」
「ミヒロっ!?よかったー!!」
「わっ!?」
目覚めるといきなりそばにいたミヒロに大声を出され、ビックリしてしまった。
「ノン?…ここ、どこ?」
「ああ…ここは……」
ノンが口を開いた瞬間に
ガチャ…!
「矢野っ!!?」
扉の音がしたと思ったら、何故か榊が飛び込んできた。
「な、なんだよ…いつ起きたんだよ……」
すごく心配した目で私を見てくる。
「い、今…起きたの。それより、何で榊が?」
「ここ、榊ん家。私がさっき話してた親子…榊の、家族だったみたい…」
よく話を聞いていると、私が倒れたのを見た親子が駆けつけて来てくれて、榊のお母さんとノンで私を運んでくれたらしい。
世の中は狭いなぁ。
そう上手いこと知り合いと繋がるものなのか…。
でも、迷惑かけちゃったな…
落ち込んでいると、横でノンが堪えきれないとでも言うように笑いだした。
「えっ何?どしたの?」
慌てて聞いてみたが、ノンが笑ったまま。
「てか、お前は安静にしてろっての。また気絶するかもしんねーぞ」
「あ、うん…どうも」

