んー…
今日はなんだか体が重い。
やっぱ昨日榊が言ってた通り、熱出たかも…。
額に手を当てるけど、よく分からない。
ノロノロと着替えて、リビンクに行った。
「祐也さん、あの…」
体温計を探すのと、市販の薬をもらいたかったのに…。
「あぁ!ご飯出来てるよ!早く食べてね」
切羽詰まったように、ペラペラと喋り出す。
「あの…」
それも、隙がない。
私は諦めてだるい体で食卓に座った。
食べている最中に、祐也さんはこう言った。
「あ、俺悪いけど今から大学行ってレポート提出しなくちゃダメなんだ。だから、留守番お願いしていい?」
え!?
今からいなくなるの?
ごちそうさま。をした祐也さんは急いで立ち上がって支度をしながら、鞄を持つ。
祐也さんは朝からおかしい。
てか、まだほんのりほっぺた赤い?
そこに気を取られ…
最後にやっとのことで口を開くが…
「た、体温け…」
「行ってきます!!」
バタン!
嵐は過ぎ去ってしまった。
「い……いっちゃった…」
一人になり、また体が鉛みたいに重くなる。

