「なっ、今その話はっ…!!」
慌てて阻止しようとした。
「あれはびっくりしたなー。俺も鈍感じゃないから、未裕の気持ち、わからなくもないよ…」
「……」
何が言いたいんだろう…
諦めろ、とか言われるのかな…?
急に怖くなってきた。
走り出した車はすぐ家に着く。
「未裕には…」
「ゆ、祐也さん!!私、先にこの荷物家に持って行こっか?」
「えっ…一緒に…」
「いーから!持って行くね!!」
車を降り、強引に話を遮った。
私ってかなり積極性あるのかも…。
聞きたくなかったんだから、しょうがない。
諦めろ…って言われそうで。
それから後に祐也さんも家に帰ってくる。
「みひ…」
「あ、ノンから電話だ!ごめん、祐也さん」
「未裕には、」
玄関にいた私は、電話なんてかかってきていないケータイを握りしめながら、靴を履き替え外に出た。
バタン!
「ほんと、助けられてるよ…」
裕也の口から伝えきれなかった言葉がポツリと漏れた。
─…
ふぅ…。
なんとか逃げてきたけど…また帰ったら言われるんだよね。
ギリギリまで帰りたくなくて、公園のブランコに一人で座っていた。
あれから何時間たったんだろう。
すっかり陽は落ちて、あたりは真っ暗。
なんか、帰りにくい…

