タイミング見計らって来てくれたんだな…


ノンってば…。




少し微笑んだ私に対して、祐也さんはまたもや不機嫌そうな顔をしていた。



「祐也さん…はい」



私はわざとそれをスルーして、まだ温かい焼きそばを渡した。



「……早く帰ってこいよ」



焼きそばを受けとると、それだけ言ってさっさと歩いて行ってしまった。



「え!?ちょ、なんだよあいつ。せっかく来たのにもう帰るのかよ!」


そう言いながら、近藤さんは慌てて祐也さんを追っていった。



「未裕ちゃん、あいつ…だた妬いてただけだから」


そう言いながら意味深に微笑む金沢さん。


や…妬くって…

誰に…?



「……」


直子さんも微笑みながら私に挨拶をして、金沢さんと行ってしまった。







私に焼いてくれた…?

いやいや、そんなことあるはずないし…


だって直子さんといる時間を私が邪魔したから…


だから不機嫌で…



でも、それは妬いてたからなんだっけ?


あれ、じゃあやっぱり私に対して…?




ドキドキと心臓がうるさい。


そのせいで落ち着いて考えられない。