to Home!!

「お、俺らってやっぱそんな風に見られてんだな」


若干照れながら言う榊。

なんで照れながらなのか、わからなかったけど。


「そんな風に…って?」



気になるから聞いてみた。

すると「もういい…」と言いながらため息をつく。



なに!?

私、そんなガッカリさせるような事言った?



「何?なんでそんな不機嫌なのよ」


「あなたが鈍感なせいじゃないんですかー?」


「はぁ!?」

「あぁ?」

2人でにらめっこをする。

あれこれもめながらも楽しんだ私達。


が2人で階段を降りながら話をしていたときだった。


「あのクラス面白かったー」

「いや、俺は1組のがよかったな」


「えー、あれ怖いじゃん」

「そう思ってんのお前だけ…」



話している途中で足を止め、黙り出した榊。


「榊…?どーし…」




榊は前を向いたまま固まっいる。



体調が悪くなったのかと思い、心配になって顔を覗き込もうと、後ろから前に回ろうとした。


ぐいっ!



すると榊は弾かれたように私の腕を捕み、今来た方向へ戻りだした。



「え…何?」

「…」


榊は焦った顔つきで、私の質問にも答えなかった。

答えられなかった…って言うべきかな。



相当焦っているようだった。



「なんでこんな時に…」


そう言いながら、人気の少ないところに向かっているみたいだった。




「何…?どしたの?」


私が榊に大きめの声で言った。




すると、榊は足を止めて深呼吸してから私に向き直った。


その顔があまりにも真剣だったから、私も黙りこくってしまう。





先に口を開いたのは榊だった。


「お前、今日さ、北坂祐也誘ったのか?」


えっ

なんでいきなりそんな話しになるわけ?

私の傷をえぐる気!?



「さ、誘ったけど…来れないって言われたから!!」


突っ込まれる前に自分から失敗した事言っちゃえ!!