to Home!!

なんか、私、榊に二度も助けられた…か。


いっつも榊にみせてるのは泣き顔か暗い顔ばっかだね…。



あんたみたいな男の子の友達は初めてです。




「…ありがとう」



「んなっ!?なんだよ、気持ちわりぃ!!」


「は、はぁ?それ、お礼言った人に対する言葉!?」






今思ったこと撤回したい…。












しばらくしてベンチから立ち上がった榊。



「家まで送る」

「えっ…」




家まで…?




「こんな遅い時間まで外歩かせる訳にいかねーだろ?」




そっか、家に帰らないといけないんだった…

気まずいから帰りたくないのが本心なんだけど…





「……」


「…んな顔したって、お前の帰る場所、あそこだけなんだろ!?」



そうだけど…



「ほら!」


「わっ…ちょ…」




少し強引に腕を引っ張られた。


榊…なんか機嫌悪い?













─…



「ここか?」

「…うん。ありがとう…」



庭の門の所で私と榊は門を隔てて向き合っていた。


「明日病んでるからって学校休むんじゃねーぞ!」



「わかってるよ…」



「ちっせー返事だな。じゃあな!!」


「…」





また1人になるのは嫌…なんだけど、そんなこと榊に言えるわけないし…




「ほんと弱いなぁ…」


榊の背中が見えなくなってから、小さく呟いた。