赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−





な、何かでごまかそう!



あ、そーだ。





「鹿波、大丈夫ですかね。」


手を離してドリブルをしはじめた哲先輩に呟く。





「ん?

あぁ、大丈夫っしょ。」


「・・・へ。」



おいおい。

そんな軽くていいの?




「今度のは、体がなまらないためにやるんだし。
練習試合だから、一年に経験させるいい機会じゃね?

だから前ちゃんは言えたんだと思うよ。」






ニッと笑う哲先輩を見てると大丈夫な気がしてくる。



哲先輩はちゃんとわかってるんだ。

あたしみたいに前ちゃんに聞かなくても。




すげー。






哲先輩はニヤリと笑ってこっちに歩いてくる。



「?」



「なにー、惚れなおしたー?」





んなっ!



何を言い出すかと思ったら!






「ふっ。
なわけねーよな。」



静かに言って、私の頭をなでる。





笑ったはず、なのに。
哲先輩は苦しそうな悲しそうな顔をしてて。






・・・なんで、なでられてんだろ。



よくわかんない。




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