な、何かでごまかそう!
あ、そーだ。
「鹿波、大丈夫ですかね。」
手を離してドリブルをしはじめた哲先輩に呟く。
「ん?
あぁ、大丈夫っしょ。」
「・・・へ。」
おいおい。
そんな軽くていいの?
「今度のは、体がなまらないためにやるんだし。
練習試合だから、一年に経験させるいい機会じゃね?
だから前ちゃんは言えたんだと思うよ。」
ニッと笑う哲先輩を見てると大丈夫な気がしてくる。
哲先輩はちゃんとわかってるんだ。
あたしみたいに前ちゃんに聞かなくても。
すげー。
哲先輩はニヤリと笑ってこっちに歩いてくる。
「?」
「なにー、惚れなおしたー?」
んなっ!
何を言い出すかと思ったら!
「ふっ。
なわけねーよな。」
静かに言って、私の頭をなでる。
笑ったはず、なのに。
哲先輩は苦しそうな悲しそうな顔をしてて。
・・・なんで、なでられてんだろ。
よくわかんない。
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