「…美玲ちゃん…?」




「優斗君…だったんだ…」




あたしはその顔を確認して、安心していることに気付いた。




「美玲ちゃん…大丈夫だよ。僕が守るからね」




そう言って頭をなでられる。




その声を聞くたびに、心が落ち着いていくのを感じる。




それと一緒に冷たい何かも零れ落ちる。




その何かはあたしの頬を濡らし、ついでに優斗君の肩も濡らした。




「…ゆ…とく…んっ」




暖かい物があたしの口を塞ぐ。