『私に人を診察する資格なんてあるんでしょうか。 自分の生きる道すらわからないような人間が、人に哲学なんて説いていいんでしょうか… 私、自分がわからないんです』 優里は後悔を孕んだ表情で一点を見つめる。 『答えは見つかりませんでした。 だからやり直すことにしたんです。 新しく生まれ変わって、自分を探してみようと思います』 「残された人の気持ちも考えずに、そんなこと…」 『それじゃあ美玲ちゃんはどうなんですか?』 優里の言葉に、時が止まったような不思議な感覚に苛まれる。