これがあたしと蒼の出会いだったー一一一。 「この神社よく来るの?」 「はい!夜桜が好きなんです。蒼…くんはよく来るんですか?」 「俺は初めて来たよ!たまたま通りかかって寄ってみたんだ」 そうして蒼はまた桜を見て、悲しそうな顔をした。 それからしばらく他愛もない会話をして、お互い自分の家に帰っていった。 あたしの頭には黒田蒼という男の子。 …蒼の寂しい笑顔が焼き付いていたー一一。