「テストは採点でき次第、返却する。では、日直」
「気をつけー、礼」
日直が号令をすると、先生は教室から出て行き、生徒たちは思い思いの場所に移動する。
そして、真美があたしの席の方に来る。
「テスト出来た?」
「割と出来た方……かな?」
「もうさ……抜き打ちとかありえない!山崎先生ムカつくー」
みんな知らなかったんだもんね……。
あたしは知ってたから……良い点がとれるのは当然なんだ。
なんか悪いことしたな……。
「うーん……あはは……」
「唯華は得意だもんね、理科」
得意……っていうか、先生に褒められるために頑張ってるだけなんだけど……ね。
「まあ、先生の担当教科だし!」
「……あんなヤツのどこがいいんだか」
