あたしは問題を解き始める。
問題を読んだ瞬間に、感じた。
……――いける。
あたしのシャーペンはスラスラと動いていく。
化学式も、すべて成立していく。
出来るよ……出来る。
あたしは次々と問題を解いて、ついに最後の問題も解き終わってしまった。
……見直しも、終わった。
チラ、と先生を見てみると、教卓の横にあるイスに座って監督をしていた。
ああ、格好いいー……。
テストが終わって気が抜けたあたしの脳は、もうすっかり浮かれていた。
ふわふわした気分で先生を見つめる。
すると、先生がふいにこちらを向いてしまった。
勿論、目が合う。
