「どうした!」
「わ……割れた……っ」
初めてだった。
試験管が割れることなんて、そう珍しくもない。
よく実験に失敗して割っている生徒もいるから。
「怪我、ない?気をつけろよー……」
そう言いながら、ガラスの破片を片付けていく先生。
とてつもなく申し訳ない気持ちになる。
「ごめんなさい……」
「そんな気にするな。試験管が割れるなんて、よくあることだろ?」
「……はい」
片付けている先生を見ていると、やりきれない気持ちになって冷や汗が吹き出す。
ああ……恥ずかしい。
「でも……どうやったら今回の実験で試験管が割れるんだ?ヒビでも入ってたかな……」
