私は病院を出るとバスに乗った。

席は運転手側の前から2番目

中央交差点でバスは赤信号で停止した。

暫くして信号が青に変わりバスは再び動き出す。

そして交差点の中央部にさしかかった時、右側から激しいブレーキ音が聞こえた。

その方を向くと赤信号なのに直進してくる一台のタンクローリー

車体には「危」の文字

不意に目を見開いた運転手と目が合う。

次の瞬間、鉄と鉄のぶつかる激しい音と共に目の前が真っ暗になった。

痛みも何も感じない

自分がどうなっているかも分からない


ただ分かる事は、私は死ぬかもしれないってコトだけ



そして、どこかで爆発した音が聞こえた