~親友という名の絆~

「ありがとう、綾姉。」

遥はニッコリと笑う。

「大丈夫、もう去年みたいなことにはならない。あれで懲りたもん。」

私も笑顔を浮かべてほっぺたをポリポリとかく。

「綾ちゃん、この子たちはもう子どもじゃないんだから細かいこと言わなくても大丈夫よ。」

目を細くして綾姉を見る。

「そうだよね…。ちょっとしつこかったかもね。
あとはあなたたち次第。がんばりなよ。」

「もちろん♪」

親指を立てて答える。



「そろそろ裏庭に行ってあげたらどうかしら?麻衣と柚きっと待ちくたびれてるわよ。」

院長先生が細い目をまたさらに細くする。

「あ…」

「早く行ってあげなきゃ。」

遥と私は顔を見合わせる。