「オイ、余所者。誰の許可を得てこの道通ってるんだ?」


何時ものコト

慣れたコト


出来れば無視したい所なのだが、少年の脚は止められた


歩いていた道の先を塞ぐ3人の子ども

自分よりも随分幼い


「この道は俺達の村の物んだ。
余所から来たもんが通っちゃいけねぇんだよ。」



何時もこうだ

何時も表に出る度にコイツ等に絡まれる


農作業も殆どない今の時期

彼らは暇なのだろう

どうせ、自分はその暇つぶし


はっきり言って、面倒だ


かと言って、無視は出来ない


彼らは自分の家に繋がった唯一の道を塞いでいるから


「はぁ…」


自然とため息が漏れる。

「オイ、何とか言え。」


さて、この3人の子ども達をどう追い払おうか


持っていた水桶を地に降ろす。