~親友という名の絆~

会えないって……約束だからって……サヨナラしたからって………


それ…淋し過ぎるよ…



私は俯いた


「……」

『……』

それから、どちらも口を開かず、沈黙の時がただ流れていく。





話題を変えるべく、頭を上げると、薫の向こうの窓が目に入った。


夕陽に染まり始めた家の屋根や塀。


『いいね、こういう景色。』

「周り家ばっかりだけど♪
……」


和んだ空気の中、私は気づいた。

「ねぇ、薫…」

『何なに?』


「…透けてるよ…身体…」

『え、あぁ、時間だよ。』

おずおず指さすと、さらりとした答えが返ってきた。

『もうそんな時間かぁ
まぁ、帰らなきゃね。』

「何処へ?」



薫は答える代わりに空を指差した。