「「あ」」 正門前で別れた俺と加奈子が次に再会したのは、すぐ後のことだった。 そのときに俺は初めて加奈子が同級生だったことに気付いた。 「大人っぽいって言われません?」 俺が聞くと、加奈子は敬語を使う俺に苦笑しているようだった。 「よく言われるわ。でも、それって誉め言葉なのかよく分からないわよね。」 そして、俺に敬語を止めるよう言った。 俺は、無意識に敬語を使っていたので、それに気づくと少し恥ずかしくなった。