「‥‥ないわー‥‥」


と斜め上から聞こえてきた。

しかも、嫌いな奴の声!


その斜め上に合わせてうちは顔をあげ、


「何!?何が『ないわー』なのよ!!」


睨みながら嵐を見上げると
ダルそうに見下ろされた。


普段から無気力なのに
今はいつもの数倍にも感じる無気力さ。


うちは何故かわからないが
若干、身動ぎする。