「今、彩が思ったことは俺が思ったことと同じだと思うよ…?」
あたしは口を覆って涙を流す。
海斗は……あたしにそれを教えるために、わざと切ったんだ……。
「彩がどうだろうと、俺は関係なく彩といる。彩は彩…だろ?」
「うん……うん……」
あたしは泣きながら、何度も何度も頷いた。
海斗に教えられたことが、たくさんある…。
あたしのために、海斗はここまでしてくれた…。
あたしは…。
海斗に感謝してもしきれないと思った…。
「さてと…。彩も俺も消毒しなきゃな。保健室に行くか」
「うん…」
あたしたちは、傷跡を消毒するために保健室に向かった。
