「彩…よく見てて」
「…?…うん…」
そう言って海斗はカッターの刃を出して、刃を見つめた。
「今日は何回切った?」
「今日は…まだ1回…」
あたしがそう答えると、海斗は自分の手首に刃を押し付けた。
まさか…!?
「ちょっ、海斗!?」
「彩の苦しみは今日から俺も共有するから…」
止めに入ろうとしたのに、海斗は手首を切ってしまった。
ポタポタと海斗の手首から血が流れる。
「いったぁ〜〜〜〜〜〜っ!」
「ばっ、何やってるの!?」
「彩の苦しみは…俺の苦しみだ…」
「えっ…?」
「今日から…彩が切った分、俺も切る…」
「なんでそんなことを…」
「俺が切った時……彩は何を思った…?」
あたしが何を思ったか…。
それは、「何してんの!?」っと心配して……あっ!?
あたしは…海斗にやめてほしいって思った…。
もしかして…海斗は…?
