「月城さん…もう学校来ないでほしいよねっ!」




誰かが彩に聞こえる声で言った。




俺は我慢できなくなって立ち上がる。




学校に来るなと言ったヤツに掴みかかろうとする俺をすぐに大輝と彩が止めに入る。




「…彩……お前は悔しくないのかよ?」


「………いいの…」




そう言って彩は教室から出て行ってしまった。






ホントに悔しくないのかよ……





その腕に巻かれた包帯はリストカットした跡を隠す包帯じゃないのかよ…?






「おいっ海斗!?」



俺は彩を追いかけた。




彩の本当の気持ちが知りたくて…




この状況をどうにかしたくて…






気付いたら体が動いていた。