空色パレット

さっき入ってきた人が、出ていった。


「はっ…なしてっ」


「聞こえねぇなぁ」


あたしの脚を触って、耳に息を吹きかけてくる。

気持ち悪いし、やっぱりあんたが痴漢じゃないの?


「いっ…」


「気持ちいい?」


「…気持ち悪い」


「そうか」


ちょっと、やだってば!

服の中に手を入れてきた。

必死に抵抗するけど、離してはくれない。


このバカっ。


「やだぁっ…」


「はぁ…」


ため息をついて、あたしからちょっと離れた。