空色パレット

嫌いなやつとキスするくらいなら、教えてもらわなくてもいいですぅ。


一歩、下がっておばさんに助けを求めた。

おばさんは、楽しそうにあたし達を見ていた。


「笹河さんのバカァっ」


「お前よりは頭いいからなっ」


子供みたいなことを言い返してくる笹河を睨みながら、走っておばさんに隠れる。


舌を出して、べーっとしていると笹河はさっきよりも眉間にしわを寄せて軽く怒っていた。


「あとで、マジで覚悟しとけよなっ。絶対、泣かせるからな」


「最っ低」


絶対、逃げてやる。

あんたなんかに負けるはずないんだから。