空色パレット

「好きなんじゃないのかしら?」


好きぃ?

冗談でもお断りです。絶対、嫌です。


「あんな最低で最悪でバカでアホでイジワルな人なんか…」


「ほぉ。俺をそんな風に思ってたのか」


…げっ。

や、やばいぞ、これは。

あたしのうしろに立っているから、振り返ることができない。


いや、振り返ったら負け!


「あとで、たっぷり聞かせてもらうからな。覚悟しとけよ?」


あたしの耳元でささやいてから、み、耳をっ噛んできた!!


き、気持ち悪いよぉっ!