空色パレット

「こんだけあるのになぁ」


ちょっ、最低!!

あたしの二の腕をつかんでつぶやいた。


「最低、最低!!」


笹河の手を叩いて、逃げるようにおばさんのところへ向かった。

おばさんは、料理の仕込みをしていた。


「どうしたの?」


「笹河さんが、最低なことばっっっかりしてくるんです!」


「あらあら。でも、仲良くていいじゃない」


よくないです!

女の敵です、あいつは!


さっきのことを思い出すと、ますます憎しみが増す。