空色パレット

ぞうきんとほうきを渡され、諦めて掃除をした。


ぞうきんで机を拭いたり、床を拭いたり。


「どうだ?知らねぇジジィとデートより、こっちのほうがいいだろ?」


「…まぁ、ね」


ていうか、ジジィとか!
若い人かと思ってたよ!


泣いてよかった…。


「掃除終わったら、俺とデートする?」


「しません。死んでも嫌です」


誰があんたとデートするもんか。

ぞうきんを洗っていると、笹河があたしの手をつかんだ。


「…何してんですか」


「お前、洗い方…雑だな」


どこがよ?

どこが雑なの?