空色パレット

「…で、これから俺はどうなる?」


「知りませんよ」


上司とか言っちゃったんだから。

一緒には住めないね。


「いつ、お前の親は旅に出るんだ?」


「あぁ、わかりません」


「どうすんだ…」


知らないって。

大体、下手な嘘つくからいけないんだ。


「どっかで泊まるしかねぇな」


「…どこにですか?」


もしかして、秋香さんのとこ?

それとも、ホテル?


「わかんねぇ」


「…仕方ないなぁ」


あたしは、笹河の腕をつかんで家へと戻る。

どこ行くかもわかんないとか……。




「親は無視してください」




「は?」


「じゃなきゃ、色々聞かれるんです」


嫌でしょ、そんなの。

どうせ、あたしに愚痴るだろうし。