空色パレット

そこまで嫌いなのか。

でも、圭は何もしてないじゃん。


「俺は、そろそろ帰る」


ゴリ男は、笹河とあたしの肩を叩いてつぶやいた。




「大変だな、まぁ…がんばれ」




な、殴りたい。

あの顔。

今よりも、もっとボコボコにしたい。


ゴリ男は、さっさと帰っていった。


あたしと笹河は、黙ったまま床を見つめていた。



…ふ、ふ、ふたりきりとか。

何度もあるはずなのに。


落ち着こう。

まず、ま…ず…。




「座りましょうよ」




ずっと立っているのも疲れるでしょ?


小さく頷いて、あたしの手を引っ張った。